病院長挨拶
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掲載日 : 2023/03/03
日ごとに暖かさを感じられるようになりましたが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウイルス感染症の流行によって、この3年間私たちの生活はだいぶ様変わりしてきました。先日、新型コロナウイルス感染症が令和5年5月8日より現在の「2類相当」から「5類」に移行する方針が正式発表されました。感染症法ではウイルスや細菌を症状の重さや感染力の強さに応じて1類から5類に分類していますが、新型コロナウイルス感染症が5類に移行すると、法律上は季節性インフルエンザや風しん等と同等の扱いとなるわけです。しかしながら5類になったからといって、ウイルスそのものが変化するわけではありません。インフルエンザウイルスとは比べものにならない感染力の強さと、無症状であっても他人に感染させてしまう厄介な性質はそのままに、分類だけが変わる、ということになります。
病院は抵抗力の弱い患者さんが集まるところですので、新型コロナウイルス感染症患者さんの治療や看護をする場合、感染を広げないために細心の注意が必要です。そのためにはどうしても人手や設備、資源がたくさん必要となります。ウイルスの性質が変わらない以上、分類が変わったからといって通常対応をすればたちまち院内感染が広がってしまうでしょう。また、これまでも経験してきたように、市中で感染者が増えればおのずと病院職員の欠勤も増え、人手不足も深刻な問題となります。
コロナの患者さんにも、コロナ以外の患者さんにも、できるだけ不自由をおかけすることなく安全に医療を提供するためにどうしたらよいか・・。課題は山積みですが、院内でも議論を重ね、引き続き精いっぱい努力して参りたいと思います。
また、今年は新型コロナウイルス感染症だけでなく、インフルエンザも数年ぶりに流行しております。世の中は脱マスクの流れになりつつありますが、マスク着用の有効性は多くの研究で証明されており、脱マスクとなっても医療機関内では引き続き全員の着用が推奨されております。
日常生活では周囲の環境や流行状況に応じて、手洗い、うがい、マスク着用などの感染対策を臨機応変に行っていくことが重要だと思いますが、病院内では引き続きすべての皆様に検温や手指の消毒、マスク着用をお願いすることとなります。ご不便をおかけしますが、どうぞご協力をよろしくお願い致します。
最後になりましたが、今年の干支であるうさぎの跳躍のように、飛躍の年となりますよう、職員一丸となって努力して参ります。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
病院長 田中 肇